自民党人権問題等調査会の議論、推進派の低姿勢に騙されてはならない
今朝20年2月14日の産経新聞でご覧になったでしょうが、私も傍聴しましたので報告します。
昨日13日、自民党本部で人権問題等調査会が開かれ、70人の代議士が集まっていました。2時間の意見発表で15人ほど意見を述べましたが、全員法案反対の方々ばかりでした。島村宜伸、下村博文、古屋圭司、土屋正忠、萩生田光一、稲田朋美、江藤せいいち、戸井田とおる、高鳥修一、早川忠孝らの各議員。その意見の内容も正鵠を得たものばかりで法務省の役人はいろいろ説明していましたが、「説明になっていないではないか」と叱られていました。反対議員は17年の法案を批判していました、その勢いは力強く、法務省は法案を出せないのではないかと予測します。しかし不気味なのは、法案賛成議員が何も話さないことです。また例の「委員長に一任させてくれ」がいつ出るかわかりません。
主な議事を要約しますと
■太田委員長、日本は人権を尊重しないと国際的に誤解されているから、きちんと姿形を整えておくべき。忌憚の無い意見を頂きたい。できる限り譲歩する。
■鳩山法務大臣、いわれの無い差別をなくすため、法務省は14000人の人権擁護委員をおいて人権啓発しているが、子供、女性、高齢者、障害者、同和には差別がある。やはり人権擁護に関わる法制度が必要。人権を守る基本法が無い。しかし、人権擁護法の再提出ではない。従来のものではない。どんどん棘(とげ)があるなら、抜いてください。はじめに法案ありきではない。必ずいいものを作って欲しい。フリーに、「やさしい人権救済」法を。
■法務省人権擁護局長が17年4月時点の法案を説明。
■岩永議員、マスコミ条項は国民的関心が高く削除した。
■早川議員、日本が人権に対し鈍感な国というのは間違いだ。13年から7委員会が開かれ、いじめ、虐待などは個別法で対処している。司法が整ってきた。それぞれの対応は必要だが、人権委員会みたいな強大な、包括的なものは危険だ。
■稲田議員、なぜ人権擁護法なのだ、納得できない。子供、高齢者、障害者など個別具体的にやればいい。今までと全く違うというなら、いったいどんな法律なのか。何を協議するのか。
■戸井田議員、人は、あちこちぶつかりながら生きていくのだ。人の心の在り様を法律で決めて監視する社会で私は生きていく自信がない。
■江藤議員、個別具体的に対処しているのになぜ三条委員会なのかわからん。いろいろ修正しているがますます厚化粧しているだけだ。本質は変わっていない。法務省に対しては怒り心頭だ。三条委員会は民主主義の弾圧だ。礼状が無くても踏み込めるではないか。
■赤池議員、資料が挙げているすべてのトラブルは私人間ではないか。今の制度は不備というなら、人権擁護局の人数を増やすとかすればいい。
■法務省人権局長、今の人権擁護は任意的措置であり、虐待しているのではないかと思っても施設に踏み込めない。差別や虐待をやめさせる実効的なものが必要だ。だから独立的期間が必要なので三条機関なのだ。パリ原則では政府からの独立機関を作れといわれている。しかしこの場で議論をお願いしたい。
■古屋議員、事実と違う。過去答申は三回出た。その三回の答申をうまく組み合わせて、歪曲解釈され、私人間に適用したのだ。人権擁護局長はパリ原則は公務員だけに限定していないというが、間違いだ。公務員だけに限定しているのだ。
■土屋議員、地方自治体の児童相談所のことを見れば、この一つ一つを扱う組織は膨大な人と金が必要になるぞ。
■萩生田議員、この法律が必要だという理由が示されていない。党の幹部がこの法律を今国会で成立させると公言しているのは異常だ。この会は異常だ。普通は一時間だが、異常なこと(注、一任させてくれという委員長発言)がいつ起こるかわからないと皆さん最後まで詰めているのだ。
■下村議員、改正建築基準法の失敗と同じことになり、この法律を通せば自民党は次の選挙で大敗する。
■太田委員長、皆さんの希望を意見集約して法案を作り直せればいい、強行的には進めない。
まあこの太田委員長の弁明は、多分嘘でしょう。推進派は「今はガス抜きの時間だ」と嘯いているそうですから。
法務省というのは我が国の国民の基本的人権を法的に守るために存在しているのだと私は理解しているが、人権擁護局長の3条機関という強大な人権弾圧組織を何が何でも作りたいということへのこだわりは異常である。我が国の政府組織の一員とは到底思えない。まあ古賀誠にねじを巻かれて、強硬に主張しているのであろう。そのうち各委員への恫喝的説明に変わるときが必ず来ると予測する。