平成18年9月26日
渡辺 眞様
外務省総合外交政策局人権人道課
児童の権利に関する条約政府報告(第3回)に
関する関係省庁との意見交換会の概要について
7月13日に当省にて開催した児童の権利条約第3回政府報告に関する関係省
庁との意見交換会(第2回目)にご参加いただきありがとうございました。
さて、第3回政府報告についてこれまで開催された意見交換会の「概要」を当
省ホームページに掲載いたしましたのでここにお知らせいたします。また、「概
要」の補足として追加回答を以下のとおりお知らせいたします。上記概要と併せて
ご参照ください。
なお、今次報告に関する意見交換会は、第2回をもって終了とさせていただき
ます。
1.児童とは、一般に小学生を指すのであり、18歳未満を「児童」とする児童の
権利条約の定義は不自然と考えるが、政府の考えはどうか。
(答)
児童の権利条約の条文策定過程において、この条約の適用対象である「child」を
18歳未満のすべての者とすることで合意が得られている。なお、「child」の訳語
としては、従来の条約の訳例、国内法の用語の使用例等にかんがみ法令用語の整合
性の観点から「児童」が適当であると考えている。
2.第2回政府報告パラ157(有害情報の自主規制)で、(社)日本民間放送連
盟は少なくとも週3時間、「青少年にみてもらいたい番組」を決定、発表するなど
対策をしているとあるが、本当にどう行われているのか、実例を教えて欲しい。
(答)
(社)日本民間放送連盟において「青少年に見てもらいたい番組」を各局毎に定
め、HPに公開している。
http://nab.or.jp/index.php?%CA%FC%C1%F7%A4%C8%C0%C4%BE%AF%C7%AF
3.条約12〜17条及び31条に定める条文の内容を権利として定められた場
合、学級崩壊等の実態が放置されることになるが政府は容認するのか。
(答)
もとより学校においては、その教育目的を達成するために必要な合理的範囲内で児
童生徒等に対し、指導や指示を行うことができるものであり、今後とも児童生徒に
対し必要な指導等を行ってまいりたい。
4.文部次官通達 文初高第149号(平成6年5月20日)では人権教育の徹底
等を規定しており、憲法26条及び教育基本法第11条に違反する行政措置である
と考えるが政府の見解はどうか。
(答)
1.ご指摘の事務次官通知は、児童の人権を尊重した教育の徹底につき周知を図っ
たものであるが、児童の人権を尊重することは、基本的人権の尊重を基本理念とす
る日本国憲法と軌を一にするものであり、同通知の内容は日本国憲法の理念と整合
するものである。
2.また、教育基本法第11条において、教育行政を適切に実施するために国にお
いて必要な法令が定められなければならないと規定されているが、これは国による
教育委員会等への教育行政に関する指導、助言を禁じたものではない。
3.以上から、同通知は憲法及び教育基本法に違反するとするご指摘は当たらない
ものと考える。
5.保護者・学校施設等における最低限度の持ち物検査は必要と考えるが、政府見
解はどうか。
(答)
わが国において児童生徒のプライバシー権は尊重されるべきであるが、学校に危険
なものが持ち込まれている可能性が高いと判断される場合など、学校の状況により
所持品の検査等を行う必要があると学校の責任と判断により認めた場合には、その
目的、理由、必要性等について保護者や児童生徒等に説明を行い理解を求めつ
つ、例えば個別での指導を実施するなど、状況に応じた適切な方法で実施すること
が望まれる。